介護業界で働く夫に学んだ「生産性」について
よく「生産性」という言葉を聞きます。
あなたは、自分の仕事に対してどのようなところに生産性を感じていますか?
今日は、私ボコさんの思うことと、夫のデコさんが働いている介護業界についてもちょっと考えてみました。
「生産性」というのは、本来利益をあげることですが、今日は違った観点から見てみます。
家事をする
そもそも働くことって、お金をもらうだけのことだとは思わなくなりました。
世の中は、多様性を認めようという動きの見えるこの令和の時代であっても、お金を稼がない人は無能であり、怠け者的だという考えの人たちはまだまだいるかもしれません。
私が実際にはじめて失業した時、確かに周囲の目が気になりました。友人・知人・親戚のよかれと思って発しているであろう言葉でさえも、当時は心に突き刺さったことを覚えています。
幾度かの失業の原因の中で、体が満足に動けなくて失業していた時には「自分の役割がない」、「自分は何もできないお荷物だ」と思ってしまい、自分を責めてしまいました。寝たきりの人って結構大変なのではないか…。と実感しました。
これは、職を失ったからこそ知ることができた。はじめて気づいた思いです。
そして、体が少し動けるようになって「何か自分にできることを…」と思い、週5で勤めていた時には行えていなかった掃除を毎日頑張ってみたら、結構大変でした!
そして、「専業主婦の人だって十分働いてる!しかも結構大変だし、見えない家事は思いのほかたくさんあるし、誰にも気づいてもらえないことも多すぎる!それでも感謝されることなんて滅多にないよね!?」と、主婦さん・主夫さんを応援したい気持ちにもなりました。(世の中には、専業主婦ではなく仕事をしながら家事、育児を両立させているスーパーママやパパもいると思います。そしてその反対で専業主婦でも何もしない方もいらっしゃるかもしれませんが…(;^_^A)
よく、人知れずトイレットペーパーの芯を捨てて交換してくれる人がいますよね?
陰ながら仕事してくれてるんですよ!?素敵ですよね!←God bless you!
だから、専業主婦の人も、お母さんももちろんお父さんもすごい!
家事、育児は現代では重要な『スキル』だと私は思います。
有形、無形の職業があって、家事を行う人々は家族の生活のサポートを十分行っていて、目に見えづらいかもしれませんがとても大切なお仕事です。
そして、生産性という言葉を使うのは本意ではありませんが、育児は子どもを育てるというとても生産性のある仕事のひとつだと思います。
介護の仕事
そして、介護業界もよく生産性がないと言われます。
サービス業は生産性が目に見えにくいのかもしれませんが、私は約10年介護業界で働く夫のデコさんを見てきて、介護の仕事は大変な仕事だとも思いますが「働く人の生産性をあげる」「人間性としてスキルをあげる」ことができる職業だと思うようになりました。
- 多様な人生に触れることで自分自身の人生に向き合う
- 言語化が苦手な人と関わることで非言語コミュニケーションスキルが磨かれる
- 生老病死に直面することで物事が冷静に見られるようになった
社長さんやホームレスの方など…。どのような立場の人でも悩みはつきることがない…。
多様な人生に触れることにより「普通の人生というものは無いんだ」ということを知ることができて、生き方ということに関して向き合い、「自分はこれでいいんだ」という確信をもてたそうです。
私も夫を見ていて、以前にも増して動じなくなったなと感じています。
人として生きることに関して豊かになるということは、決してお金だけで済まされない、代えがたいことがあります。
介護職も、利益のみを考えれば、「従業員ひとりに対して多くの利用者のケアをする」ということになるかと思いますが、皆さんだったら例えば食事やおむつの介助が必要な時に、作業として無言でサッサと片づけていくようにされたらどんな気持ちになるでしょうか。
介護職は、作業として考えてしまうと、ケアという仕事がとてもつまらないものになってしまいます。そして、同様にケアを受ける側も不快な思いをされると思うのです。
認知症の方の物忘れに対しても、利益だけを重視する”作業”としてだけ考えると「バカみたい」「頭がおかしくなる」「バカを相手にしたくない」という発想しか出てこなくなる可能性も否定できません。
介護は、介護保険制度の中での報酬なので、利益を多く望めない仕事です。
本当なら、昔はその家族が行っていたことを、介護サービスを利用することで家族が働きに出て報酬を得ている…と考えると、もう少し介護業界で働く人たちの報酬も改善してほしいと贔屓目かもしれませんが個人的には思ってしまいます。
そして、介護保険制度には介護予防というサービスが存在するのだから、医療予防というサービスも作ってもらいたいと私は思っています。
医療予防に力を入れたら、医療サービスを受ける人が減り、結局は介護サービスを受ける人々も減るのではないかと思うからです。ですが、これが実現すると介護業界で働く夫がいる我が家の生活の保障は危うくなってしまう…。結局、こういうことですよね。
どこから手をつけたらよいのか、複雑すぎる問題です…。
健康診断も、健康を保つために重要な役割を担っていると思いますが、自分の健康管理をどうしてよいかわからない人も多くいるからこそ、今の日本では生活習慣病などが増えているのでしょう。
コロナ禍で外来患者が激減したことによる医療現場の破綻や、報酬減で看護師の方が大量退職を希望する話題もありましたが、病院に行かなくても生活できているということは、一概には言えませんが、本当に必要な受診であり本当に必要とする受けるべき医療サービスだったのかと少々疑問でもあります。
そして、本来健康で患者数が減ることは喜ばしいことだと思うのですが、健康になり病院に行かなくることで病院が破綻するなんて、なんとなく本末転倒のような気もしてしまいます。
わたし自身も、潤沢な余裕のある生活であるわけでもないので真剣に健康について常に意識していかなければなりません。
なにか、大切なことを忘れていないか。
あたりまえのことを置き去りにして私欲の富ばかりを追うことが怖いと感じないのかな…と感じることがあります。
生産性・効率も大切だとは思いますが、お金も一部であり、主眼ではない。
私は政治家にもパートのような制度があってもよいのではないかと思います。
もっと、実際の庶民の生活状況を知ってもらいたい!
実態を把握している人の生の声を吸い上げるための、副業という形でもいいと思います。
もしくは、本当に偉い方たちに、視察ではなく現場で1日でもいいから働いてみてほしいと思ってしまいます。
私のような底辺の国民が考えることなのできっとどこか不完全でしょうが、コロナ禍を受けて一人一人の生活を守る手立てが得られることを祈るしかありません。
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