介護業界で働く夫に贈った対人援助職のバイブル【セルフマネジメント】
こんにちは、ボコです。
今日は、夫のデコさんとの会話のひとコマから私自身が感じたことについて記しておこうと思います。
介護の仕事、または対人援助職などのお仕事をされたばかりの方や介護の仕事に興味がある方などに読んでいただいて少しでも参考にしてもらえたらうれしく思います。
仕事に対する向き合い方
私の夫は、現在高齢者福祉のケアマネージャーをしています。
介護サービスを利用されている方々から電話連絡がくることがよくあるのですが、その日もいつものように1本の電話連絡が入ったようでした。
内容はもちろんわかりませんが、なにやら深刻そうでちょっと悩ましい要件のように感じました。
そしてある日、夫にこんなことを質問してみたんです。
「利用者の方やそのご家族の相談にのってあげてるうちに、入り込み過ぎてしまうことってないの?」…と。
すると、しっかりした考えを私に伝えてくれました。
「やる時はやるだけ!今、自分にしかできないのであれば昼休みであっても即行動する」
「ケアマネージャーとして、仕事として利用者様とそのご家族に関わってるだけだよ。ケアマネージャーっていうひとつの道具として利用者様に思ってもらえれば感謝されなくてもいいんだよ」
「〇〇さんじゃなきゃダメだと言わせないように動いてるつもり。お前褒められたいのか!?っていつも自分に問うてるんだ」
と、会話の中で話してくれました。
ちょっと手前味噌で恐縮ですが、夫がどのように仕事に向き合っているのかを始めて詳しく知ることができて私自身とても安心したのと同時に勉強になりました。
すごくプライベートな部分、デリケートな問題に携わる仕事だからこそ、自分の取り組み方を明確にしておくことで利用者様やご家族に対してもスムーズな対応をすることができるし、自分自身悩むことも最小限に減らして迅速に対処することができるのだとあらためて思いました。
感情労働
夫がケアマネージャーの資格試験に合格した時に、『最強の介護支援専門員になる!ケアマネージャーバイブル』という本を贈りました。
著書:厚生福祉総合研究所
初版発行:2010年11月
現場の介護職からサービス提供責任者を経てケアマネージャーになった夫は、介護関連の書籍をすでにたくさん読み終えていたようでした。そのため、数ある本の中から贈るこの本を選ぶまでに何度も何度も情報を確認しました。
最終的にこの本を選んだのは、Amazonのレビューを読んでみて「私の夫にはこの本が一番必要なのではないか…」と思ったからです。
ケアマネは人の感情の矢面に立って働かなければならない
感情労働をスタートに、ケアマネが直面するストレスやトラブルの
具体的な解決法を示す本書。
エゴグラム、アサーション、質問力、コーピング…。
聞いたことがない言葉ですが、根性論じゃない、
こんな論理的な解決方法があったとは! 目からウロコでした。
キーメッセージもいいです。
「あなたは、周囲からの「感謝・賞賛」で自己肯定感を得、
満足感・達成感を抱く傾向にないか?」にドキリとしませんか?
「他人は変えられない。変わることができるのは自分」に
前向きな気分になりませんか?
引用:Amazonレビュー アマゾンのお客様「ケアマネジャーは身も心も疲れ果てている」より抜粋
夫は40歳で介護業界にはじめて飛び込みました。
未経験ながら挑戦してみよう!と決めたのには数々の理由があったことと思います。
妻の私が言うのもちょっとアレですが、お年寄りの方と関わるのは嫌いではないようだし、もともと人あたりがよくて優しいので夫にはとても向いているのではないかと思いました。
でも、ことは遊びではなく仕事です。ケアマネージャーという職業は、実は対人援助職であり『感情労働』であるところにちょっと不安がありました。
少しだけ感情労働について説明させてください。
従来、肉体労働、頭脳労働という単純な二項分類において、感情労働は頭脳労働の一種としてカテゴライズされてきた。しかし一般的な頭脳労働に比べ、人間の感情に労働の負荷が大きく作用し、労働が終了した後も達成感や充足感などが得られず、ほぼ連日、精神的な負担、重圧、ストレスを負わなければならないという点に感情労働の特徴がある。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』感情労働
以前、感情労働についてのシンポジウムに参加したことがあります。
その時にはじめて『感情労働』という言葉を知ったのですが、講演の中でCAの方の感情労働についてのお話を聞いた時、私自身がコールセンターで働いていた時のことを思い出しました。
理不尽な悪質クレーマーへの対応で、疲れ果てた経験。
人格を否定するような言動の攻撃。
自分が原因ではない案件への謝罪の数々などなど。
忍耐強いのはとてもよいことですが、ギリギリまで抱え込んでしまうのは良くありません。
どうか、デコさんが燃え尽きてしまわないように、疲れてしまった時に少しでも役に立ってもらえればという思いでセルフマネジメントについて多く書かれていると感じたこの本を購入しました。
介護保険制度などの時代の流れで変更が伴う事項については参考とならない部分もありますが、多職種連携や仕事とプライベートの境界線が曖昧になりがちでストレスフルにな環境に陥るのを防ぐためにセルフマネジメントの部分で多く役に立つのではないかと思います。
最後に
どのような仕事に就いたとしても、セルフマネジメントは必要だと思います。
数ある仕事の中でも、私自身様々な職種を経験してみて『対人援助職』というのは最もストレスフルに陥りやすい職種であると言えるかもしれません。
自分自身の心や体の変化も気づかずに仕事優先に過ごしてしまいかねない日常です。
どうか自分にあったセルフマネジメントを見つけて自分を大切にしてほしいと思います。
ですが、セルフマネジメントが出来ない状態の方もいると思うんですよね。
そんな方は、ひとりでもいいので心の内を打ち明けられる人を見つけてください。
紙に書く、話すなどアウトプットは自分を知る手助けになります。思考を整理することができて頭の中が片付きます。
どんどん自分のモヤモヤに風穴をあけていきましょう!!
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最後までお読みいただきありがとうございました。