でこぼこよみもの

人生、山ばかりでも谷ばかりでもなく…という、とある夫婦の話

【新型コロナおこもり対策企画】記憶に残るお仕事エピソード~お仕事の基本はトラックの助手席で学んだ!?~

みなさん、いかがお過ごしですか? 

新型コロナウィルス騒動を受けて、現在このブログでは『勝手にでこぼこフェス』を開催中!

 

5日目は、ちょっと休憩で、今週のはてなブログのお題の「記憶に残るお仕事エピソード」についてのトークコーナーです!

 

様々な職業を経験してきた自分のキャリアの中で「記憶に残るエピソード」は数限りなくあるのですが、現在の仕事以外で楽しく働けていたのは運輸サービス業に就いていた時です(とはいえ学生アルバイトから数えて6~7年の間くらいですが)。

 

今日はその時の印象に残ったエピソードについて書こうと思います。

 

それではさっそく参りましょう<(_ _)>

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恐怖の「のぼり」には、命がけの雑談で!

 

それは20歳になった時のこと。バブル景気で日本中が湧いていた30年くらい前の話です。

 

当時大学生だった私は、春先に某引越センターでアルバイトをしていました。その会社は正社員が4~5名くらいの中小企業でしたが、ちょうど引っ越しの繁忙期だったため、アルバイトだけでも100名くらいはいたかと思います。

 

3月も下旬に差し掛かってくると、委託の業者も巻き込んで毎日がカオス状態でした。その期間は全く休ませてもらえず、勤務時間は朝の8時前くらいから深夜の0時過ぎまでした。

 

おかげで自宅に帰ることもできずに、ほぼ監禁状態で超忙しい10日間近くは風呂にも入れず、着替えもできずに働かされるハメに(>_<)。

 

そんな期間中の中でもちょっと一息入れられるのが、会社の倉庫に行った時です。

 

ここでは主に関東方面への引っ越し荷物の詰め替えや倉庫の整理などがあり、引っ越し作業とは違い、結構ダラダラと他のアルバイトの人たちと話をしながら過ごすことができました。

 

そんな倉庫に集められたアルバイトたちが恐れていたのが「のぼり」です。

 

「のぼり」とは自分が住んでいた東北地方から関東方面への引っ越し便のことです。作業時間は正味数時間なのに、一回の「のぼり」で最短でも丸二日はかかるので3万円近くは稼げたと思います。

 

移動時間はただ助手席に座っているだけです。当然その時間も時給が発生するので、なんておいしい仕事なんだろうと思っていましたが、実は別な恐怖が待っていました。

 

それは実際に体験してみて明らかに…。

 

はじめて「のぼり」に指名された時のことです。 

担当のドライバーさんは自分の倍以上離れていましたが、気さくな人だったので、内心ホッとして雑談ができていました。

 

高速道路に乗って1時間くらいすると、お互いに話のネタが無くなって沈黙になり、しばらくすると、車が左右にブレ出したのでまさかと思い右に目をやると…、

 

運転手さんの頭が軽くヘッドバンキングしていました。

 

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私は慌てて、「大丈夫ですか!?」(゚Д゚;)と尋ねると、少しシャキッとして「大丈夫だよ。」とそのおじさんは口元を緩めて言いました。

 

その後も会話が途切れるたびにヘッドバンキングは繰り返され、その度に車体が右左にフラフラと動いています。

 

「大丈夫だよ」とドライバーさんは緩い口元(´▽`)で答えていました(゚Д゚;)。

 

「ぜんぜん大丈夫じゃないんじゃ…(゚Д゚;)」

  

 

何度もそんな調子で度々話しかけるせいか、しまいには…

 

「この道路で走っている6割のドライバーはこんな感じだと思うよ(´▽`)」

と答える始末(;一_一)

 

それからも必死でネタをひねり出して、一生懸命に話しかけた結果、なんとか九死に一生を得ました(^^ゞ

 

その後も何度か「のぼり」に当たりましたが、疲れているドライバーさんたち相手にいかに楽しんでもらうか、知恵を絞って考えながら話しかけることにしました。

 

まさに命がけの雑談でした!(^^)!

 

 

ドライバーさんは狼男!?

 

同じくこの時期に体験したエピソードです。

 

この会社に20代後半くらいのAさんという正社員のドライバーさんがいました。

気さくで仕事もでき、結婚をして奥さんと小さな娘さんが二人いる家庭人です。

 

年齢の割には給料も貰っていて、繁忙期には手取りで月80万くらい貰うと豪語していました。

 

そんなAさん、2月の中旬くらいからほぼ無休で働いていましたので、3月下旬の繁忙期に差し掛かると、さわやかなイケメン系のルックスが日々を追うごとに変貌していくのが誰の目から見ても明らかになってきました。

 

そんなある日のこと、頬もこけ、顔色もすっかり土色になってしまったAさん。両目を真っ赤にしながらも、いつものように仕事をテキパキとこなしていきました。

 

しかし、その日の夜7時を回ったところで、ついに限界が来てしまいました(゚Д゚;)

 

まだ1件現場仕事が残っていたのですが、次の現場へ移動中に「モゾモゾ…〇✕△…」とうわ言のような意味がよくわからないことをつぶやいたかと思うと、突然、車を路肩に停めて…、

 

 

「ウォーーー!」と叫んでヘッドバンキングを始めました!←エッーまた!( ゚Д゚)!

 

 

助手席にいた私は黙ってその光景を眺めるしかありませんでした。

 

それはまるで月に向かって吠える狼男の様でした。

 

 

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30分くらいそんな状態が続きましたが、なんとか立て直し少し遅刻はしましたが次の現場での仕事もこなしました。

 

その後Aさんは吹っ切れたのか?次の日からの仕事もなんとかこなしました。

 

それからちゃんと休みが取れたのかは定かではありません<(_ _)>

 

 

でも、数か月してから事務所に遊びに入ったら普通に現場仕事をしていました。

 

「結婚をして、家庭をもって働くってこういうことなのか…」と勝手にしみじみ感じてしまいました。

 

幸せってなんだろう?

 

これは家庭をもって働くということを考えさせられた話です。

 

その日も恐怖の「のぼり」に当たってしまって、ドキドキしていたところ

「よろしくな!」

と野太い声でやさしく声をかけてくれたのが担当のドライバーのBさんでした。委託の別会社のドライバーさんで、頼りがいのあるアニキって感じ?って方でした。

 

「明日の朝4時くらいに家を出るから、今日はうちに泊まるけどいい?」って言うので拒否することもできずに、とりあえず、

 

「いいですよ」と言いうしかありませんでした。

 

家に行くまでの道中、その方は私にいろんな話をしてくれました。

 

10代で高校を中退して、ナンパで知り合った奥さんと結婚して、5歳の娘さんと2歳の息子さんがいる。今の会社の社長さんを慕っていて、

 

「この前クレーンで鉄骨を吊り上げる作業をしていたら、ロープが切れて鉄骨が近くにいた社長を直撃しそうになったんだが、ぎりぎりでかわしたんだよ。ほんの数センチずれていたら即死だったよ。全く悪運が強いんだよ!」

 

とキツイ冗談を言いながらも、

「あの人が俺を拾ってくれたんだ。俺がこうして仕事ができるのも社長のおかげだよ」

 

と心から社長さんのことを心底信頼しているように見えました(家に向かう途中に会社に立ち寄って、社長さんにご挨拶しました。根は優しい方なんでしょうけど、その筋の方にしか私には見えませんでした(゚Д゚;))。

 

アパートの3階にあるBさん宅に上がらせてもらうと、突然来たこの若造に奥さんも動じることもなく、

 

「今日、ロクなものないけどいい?ごめんね。」

 

といって確か唐揚げかなんかの揚げ物系とサラダ、味噌汁をササっと作ってBさん家族とともにいただきました。その後には一番風呂もいただきました。

 

その夜、小さめのふとんの中でちょっと考えてしまいました。

 

「自分の育った環境とはだいぶ違うけど、この知らない兄ちゃんが来ても、気にせずBさん夫婦も子供たちも、大声で笑いながら食事してたな…」

 

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2LDKの決して広いとはいえないお宅でしたが、温かい料理や家族の楽しそうな笑い声…。その時、一人で食事することが多かった私にとってはなんかほっこりしただけでなく、大学生になったけど将来に不安しかなかった自分と自分より数歳しか違わないのに家庭を持ち働いているBさんを比べてしまい、

 

「幸せってなんだろう?」

 

と思わず考えてしまった出来事でした(*´ω`*)

 

 

まとめ&おまけ

 

大学生の時は短期のものを含めると20カ所以上いろんなアルバイトを経験しました。

運転免許がなかった自分はこの時のアルバイトを含めて、トラックの助手席で仕事や人生の機微についていっぱい教えてもらいました。

 

今、自分にとっての「働き方」の基本は良くも悪くもこの時に培われているものがベースになっています。

  

先ほどの引っ越し会社のアルバイトをしている時に、私が遅い時間に帰ってきたり、疲れた顔をしていると社長さんから、

 

「ここの会社で働けるんだったらどこに行っても大丈夫!」

 

とよく何度も声をかけられていましたが、その時の私は

 

「そりゃ、そうですね!」と、

 

苦笑いで答えていました。

 

今だったら確実にブラックな働き方と言われるこういった経験が自分にとって仕事をするという感覚になっているようです。

休みの日とかに何もしないで休むという状況にはいつまでたっても慣れません(笑)

 

現在、ケアマネジャーとして働いておりますが、介護の世界は女性が中心なので、この時とはちょっとモードを変えています。

というのも、普段から仕事ができてリーダー的な女性が男性の上司や経営者に向かって

 

「楽しくなければやりませんから!」

「いつでもやめていいんですから!」

 

と平気で言っている人が多いので(初めてそう言っている方を目の当たりにした時は正に目から鱗でした)、自分も

 

「この業界はやることをやれば、そういうことを平気で言ってもいいんだな」

 

と思えるようになりました。が、自分はまだその域に達していませんね(笑)

 

 

 

最後に、本木雅弘さんが昨日3月28日の、NHKのドキュメンタリーで

 

「プロフェッショナルとは?」

との問いに、

 

 

「プロであることを疑い続ける」

と答えておられました。

 

 

正直に誠実に仕事をやり続けてこなければ、出てこない言葉ですね。

 

仕事に取り組む時には、是非こうありたい!

 

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それでは、新型コロナウィルスに気をつけながら、素敵な日々をお送り下さい(^^)/

 

  

過去のでこぼこフェスはこちらです。⇩

 

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